クロストーク 営業×技術 技術のおじさんに聞いてみよう

クロストーク 営業×技術 技術のおじさんに聞いてみよう

自社製品の開発はもちろん、製造設備まで自社で開発・製造を手がけてきた当社には、
“ぺんてるの技術”を知り尽くしたベテランのエンジニアが多数存在します。
そこで、社歴32年の大先輩エンジニアに若手営業2名がインタビュー。
先人たちから受け継がれてきた当社の技術力やマインドについて語ってもらいました。

H.H 商品開発部 開発管理部 部長 1983年入社 K さん 東京営業部 東京・神奈川販売営業 2015年入社 H さん 東京営業部 東京・神奈川販売営業 2015年入社
H.H 商品開発部 開発管理部 部長 1983年入社 K さん 東京営業部 東京・神奈川販売営業 2015年入社 H さん 東京営業部 東京・神奈川販売営業 2015年入社

“「入社から32年間、どんなキャリアを積み重ねてきたのですか」

K 社員 H 部長が当社に入社したのは1983年だから、私たちが生まれた年から10年ほど前になるんですね。

H 社員 30年間積み重ねてきたキャリアの中で、H 部長が何を見つめ、何をつかんできたのか、ぜひ知りたいです。特に20代の頃のH 部長に興味があります。最初の配属先ではどのような業務を担当されたのですか。

H 社員 最初に任されたのは、草加工場の生産本部で立ち上がった新規プロジェクトです。若い皆さんは、プロッターペンをご存じないかもしれないですね。当時は現在のような高品質のプリンターがまだなくて、自動製図機で図面を出力していたんです。自動製図機に装着するプロッターペンを当社で開発することになり、新人の私もプロジェクトのメンバーに加わりしました。

K 社員 入社1年目から新規開発プロジェクトに参加したのですね。

H 社員 当時から、若い人に仕事を任せる社風が根付いていたんです。ただ、新人なのでわからないことが多く、無我夢中でしたね。複数の国内メーカーが自動製図機を出していたため、それぞれの機種に、当社製のセラミック製ペン先を合わせてプロッターペンを設計していきました。試作品も自分で作ったんですよ。失敗もたくさんしました。

H 社員 若手に大きな仕事を任せる社風は、今、まさに私たちが実感しているところなんです。私は都内の文具店やチェーン店を担当しているのですが、すでにバイヤーとの商談に一人で臨んでいます。H 部長が新人の頃感じていたように、私もわからないことが多くて、先輩や上司によく質問しています。ただし、わからないからといって聞いてばかりでは成長がないと思うので、まずは自分の考えをまとめてから質問するようにしています。

H 社員 良い心がけですね。

K 社員 プロッターペンのプロジェクトには何年くらい携わったのですか。

H 社員 草加工場での約2年間の立ち上げ期間を経て、茨城工場にプロッターペンの製造課が開設されることになり、私もそちらに異動。その半年後には生産技術室に異動し、以来15年近く、プロッターペンに関する開発および製造の工程や設備の改善に取り組んできました。

K 社員 15年も! その間、いろいろなことがあったんでしょうね。

H 社員 15年の間にプリンターの技術が格段に向上したため、自動製図機自体の需要がなくなっていったんですね。そのため、プロッターペンの生産も終了することになりました。立ち上げから携わっていた私がプロッターペンの事業をたたみ、それと前後して新しい商品の開発が立ち上がりました。スタンプ倶楽部といって、プリントシール機のように自分の顔写真を撮影して、その写真をスタンプにできるというものです。

K 社員 アミューズメント施設などに設置されていた機械ですね。

H 社員 スタンプ倶楽部の製造を1年間担当した後、再び生産技術室に戻り、生産技術室長としてボールペンやマーキングペンなど、ペン製造全体を管理しました。製造工程や製造設備の改善に限らず、品質向上やコストダウンなど、様々な課題を抽出しその都度、改善に取り組んできました。

H 社員 その後は?

H 社員 ペンの部品の製造課に3年、ボールペンの製造課に5年在籍し、そして2年間、ボールペンの製造副部長を務めました。その後、吉川工場でシャープペンシル部門の工場長を1年務め、茨城工場に戻って開発部門の管理を1年行いました。現在は本社の開発管理部で、ペン、画材、シャープペンシルの新製品開発に関する全体的な管理を任されています。

“「ものづくりにおいて最も大切なのは、エンジニア一人ひとりの仕事にかける情熱」

K 社員 こうやってH 部長のキャリアを振り返ってみると、実に多くの部署で経験を積んできたことに気づかされます。

H 社員 1つの会社に長く勤務し、しかもどの部署でも実績を挙げてこられたのですよね。モチベーションはどのように保ってきたのですか。

H 社員 20代の頃、先輩から「異動すれば、そこには成長のチャンスがある」と言われていたんです。だから異動する度に、モチベーションが高まりました。今度はどんな発見があるのだろう。どんなスキルを得て、どこまで成長できるのだろうと。

K 社員 新しい仕事を覚えるのは大変ではありませんでしたか。

H 社員 むしろ楽しかったですね。どの部署でも、まずは仕事を理解して、自分のものにして、工夫をして改善も行ってから後任者に引き継ぐことを目標としていました。

H 社員 生産技術の仕事は、大学時代の専攻と関係があるのですか。

H 社員 学生時代は金属材料について研究していたので、生産技術は畑違いなんです。ただ、開発から生産技術、そして製造までの工程を経験できたのですから、本当に貴重な経験をさせてもらったと感じています。それに、未知の世界に挑むのはとても楽しいですよ。

K 社員 海外事業に携わる機会はなかったのですか。

H 社員 実は一度、会社から打診を受けたことがあります。私は家庭の事情で実現できなかったのですが、チャンスがあれば、海外拠点にも行くべきですね。

H 社員 ものづくりに携わるエンジニアとして、大切にしてきたことはありますか。

H 社員 ものづくりにおいて最も大切なのは、人と品質だと思っています。人とはすなわち技術力のことです。当社の創業者の言葉に「品質は世界をかけるセールスマン」という言葉があって、「品質の良さが、最大の販売手段となる」という意味が込められているんですね。実際、当社は品質へのこだわりが高く、どの商品も品質改善を繰り返してきました。たとえばぺんてる筆やサインペン、ボールペンなどは、創業者の社長から「200%の改善を達成するように」という指示を受けて、すぐに品質改善に取り組みました。最終的には「2000%」という司令がおりたくらいです。

K 社員 2000%改善を達成したのですか!?

H 社員 現実的には厳しい課題ですが、私たちは「それくらい品質を大事にしなさい」という社長の思いを受け止めたのです。毎月、品質向上のテーマを私たち生産技術室で掲げて、社長と一緒に意見を交わしました。今でこそ“なめらかな書き味”は当たり前の技術ですが、その土台を当時築いたのです。書きやすさの基準を何度も検討して、最終的に「紙に置いた時の抵抗値で図ろう」という考えでまとまりました。その後は抵抗値を徹底的に減らしていき、書き味を向上させていきました。

K 社員 すばらしいですね。当時の技術者の情熱が、時を超えて私たちのところまで届いてきたかのようです。

H 社員 よく、お客様に「昔からこのペンを使っているんですよ」と声をかけていただくことがあるのですが、H 部長の話を聞いて、販売当初から変わらずにお客様に愛されてきた理由がわかったような気がしました。

H 社員 ありがとう。

K 社員 技術部門の社員が高い品質の製品を作ってくれているからこそ、私たち営業部門の社員も自信を持ってお客様に紹介できます。改めて、ぺんてるの社員であることを誇りに感じます。

“「ぺんてるのマインドを継承した若き後輩たちへ。共に会社の未来を築こう」

H 社員 K さんとH さんは、当社の未来を担う存在です。営業の立場から、挑戦してみたいことはありますか?

K 社員 私は教材店を通じて小学校や中学校などの教育機関に画材などを販売する“学販”の仕事に携わっているのですが、どのお客様と接していても、前任者への信頼を感じます。私の前任者がお客様と築いてきた信頼を崩さず、さらに強固にしていけるようなお取引をしていきたいですね。

H 社員 私はH 部長のキャリアを知って、異動に対する不安やネガティブなイメージを払拭できました。逆に、組織の一員として会社をより良くしていくには、様々な部署で経験を積むことが必要なのだと思ったくらい。「異動は成長のチャンス」という心強い言葉をいただいたので、どの部署でも前向きに仕事に取り組んでいき、H 部長のように成長していけたらと思っています。

H 社員 異動は成長の糧なんですよね。私自身、各部署で経験を積んできたからこそ、組織全体を見る目が養われたと実感しています。

K 社員 複数の部署を経験することで、視野が広がるんですね。そう考えると、私もこれから先どんな経験ができるか、とても楽しみです。

H 社員 先ほど、「品質は世界をかけるセールスマン」という創業者の社長の言葉を紹介しましたが、だからといって、「品質が良いから」と甘んじても良いわけではないんですね。むしろ、文具業界は激戦区です。引き続き当社の強みを最大限に発揮して、技術力の向上を実現していくことが大切です。

H 社員 私たちも営業の立場から、お客様に当社の商品の良さを徹底的にアピールしていきたいですね。

K 社員 実は先日、茨城工場を訪問したんです。全国の画材担当の営業社員が集まって、本社の商品開発部やマーケティング推進部の先輩方と一緒にディスカッションを行いました。「どんな商品が売れるのか」を検討したほか、生産ラインを見学。他部門と意見交換でき、とても勉強になりました。こうした機会も活用して、営業のスキルを伸ばしていきたいですね。

H 社員 同感です。製造や開発、デザイン、営業、管理部門と、どの部門の先輩方も高い志を持って仕事に取り組んでいると思うんです。これまで、当社が社員一人ひとりの力を結集させることで、多くのユーザーに支持される商品を生み出してきたように、先輩方の技術やマインドを継承した私たちも、チームワークとモチベーションを発揮して当社の未来を築いていきたいですね。

H 社員 二人共、とても力強いことを言ってくれました。これからも共に前進していきましょう。

K 社員H 社員 はい!